化粧品OEM 価格決定のポイント

Point of cosmetics OEM pricing

弊社でも他社でも、OEMをお考えの方はご参考下さい(OEM担当 川瀬)

化粧品OEMを始められる際、コストは重要なポイントの一つだと思います。
また、製造依頼先メーカーの勧める通りに製造した結果、
思っていたものと違う仕上がりで商品が出来上がったり、小ロットとはいえ高額すぎる見積もりを提案され、
商品化を断念した…というようなケースを多々経験されたことがあるのではないでしょうか。

ここでは皆様のOEMビジネスの一助になりますよう、
価格決定の大きなポイントや注意点をご紹介させていただきます。

(※ケースバイケースが多い事と他社様では当てはまらない場合もありますが、その節は何卒ご容赦下さい。)

容器について 化粧品OEM価格決定のポイント

オリジナル商品をお考えの際、容器に対するご希望も、ある程度お考えかと思います。
化粧品の容器は、価格決定の中で大きなウエイトを占めています。
ほぼ同じ容器なのに、依頼メーカーを変えるだけで数十円単位価格が下がるということもありますので、
適正な容器選定により、コストを大幅に抑えることが可能です。

OEM担当 川瀬の見極めポイント!

容器素材

PP、PE、PET、ガラス等、容器素材は様々ですが、樹脂容器に限れば薄い材質の方が安価です。
ヘアケア用品やクレンジング系など上代設定が低めになる商品は、安価な樹脂。
エステコスメや高価格で販売される商品は、肉厚な樹脂容器やガラス瓶等がおすすめです。
また商品に腐食性や浸透性がある場合や、光や空気で劣化しやすい処方などの場合もガラスなどの肉厚容器をおすすめしております。

ボトル容器CAPについて

スクリューキャップ<ワンタッチキャップ<ポンプの順で高くなります。
※部品が増えれば増える程、製造にコストがかかる上、不良率が上がるため。

容器印刷、着色について

容器印刷はLOT1000本~、着色はLOT3000本~というのが、化粧品容器業界の現状です。
着色加工や、印刷色数を増やせば増やすほど価格は上がります。

化粧箱を付ける場合は、本体印刷をシンプルにして色数を減らし、
価格変動率の低い化粧箱を3~4色印刷にすると、デザイン性を持たせながらも安価に仕上げることが比較的可能です。

小さいサイズのカップ容器等では、「インクジェット印刷」などの方法で
何色でも版代が掛からずに印刷対応している容器も一部ございます。
一度に1000本等の仕入れが資金的に厳しい場合は、
1000本容器印刷を行った上で500本のみ中身充填をして製品化し、
残りの容器をお買取りいただく事も可能です。(内容量や処方によって厳しい場合もございます)

  • 容器価格:同じカップ容器でも様々な種類があります。左から順に高くなっていきます。
  • キャップの種類:左からスクリューキャップ、ワンタッチキャップ、ポンプキャップ。

化粧箱について 化粧品OEM価格決定のポイント

化粧箱は基本的に、LOT1000個~の作成になります。
コート紙等が一般的なベースとなり、特殊な使用感の紙を合紙にしたり、
特殊な加工を施すと価格が上がります。

化粧箱:紙質や印刷色数、印刷位置で価格が変わります。
OEM担当 川瀬の見極めポイント!

型代が削減できるかも!?

化粧箱の作成時には木型代(20,000円~40,000円)が掛かるのが一般的ですが、箱会社の
既存型を使用すると型代が削減できます。

大LOTになった場合に本体価格が下がる??

1枚の大きな原紙を注文数に合わせてトムソン等で切り抜く型を作られるのですが、将来的に大きなLOTで
注文する予定を見込み、丁取り(1回で何枚型を抜けるか)を多い型にしておくと、本体価格が下がります。

大きめのLOTで作る!

シールや紙などの印刷物は、ベースとして機械を稼働させるのにかなりのコストが掛かりますので、
小LOTですと高くなります。その為、「1000箱使用予定のところ、多めに2000箱を発注して次回の
製造時に使用する」といった方法を取ると数十円単位で費用を抑える事ができます。

Q.化粧品は化粧箱に必ず入れないといけないのですか?

● 化粧箱についてのご質問
A.

エステサロンや高級コスメの販路、または遮光が必要な商品には箱があった方が良いですが、
一般小売流通やネットショッピングでは必要無い事がほとんどです。
化粧箱詰め工賃と化粧箱代をカットする方法として、シュリンク仕上げや封印シール仕上げ等の
方法もありますので、販路や顧客層と併せてご検討下さいませ。

シールについて 化粧品OEM価格決定のポイント

小ロットで行う場合に「容器印刷1000本~では仕入れコストが上がるから困る」というような場合や
「まとめて着色した容器をいくつかの製品に振り分けて使用したい場合」また「デザインの色数が
多い容器印刷等をしてしまうと莫大にコストが上昇して困る場合」にシールが使用されます。

シールの貼り方:左が巻タイプ、右が両面貼りタイプ。
OEM担当 川瀬の見極めポイント!

基本的にシールの外注製造は1000枚~

弊社で「小ロット対応できるオンデマンド印刷」と「通常印刷」など比較し、お客様のご希望に合った
ご提案をさせていただきます。

弊社は複合機で小ロットからプリントする事も可能です

出来るだけコストを抑えたい場合はこちらもオススメですが、PP加工(防水フィルム加工)等が出来ません。
※容器によっては、貼ってから数か月経った後に中身の成分が浸透してきてシールが剥がれてしまう場合や、
容器に数㎜の湾曲等がありシールを貼ろうとするとシワが出来てしまう場合があります。

デザイン希望より現場での貼りやすさがオススメ!

「絶対にこのデザインのシールを作って欲しい!」という希望がない場合は、
OEM会社側から容器に貼りやすい形を提案してもらうのがおすすめです。
なぜならば、シールラベラーがある会社はその形に沿ったシールしか対応出来ませんし、
従業員の手貼り作業の場合も、両面貼りにした方が楽な容器や、巻シールにした方が
良い容器など容器とシールの相性も様々なケースが考えられるためです。

巻シールにする場合も裏面に糊抑え加工をすると、貼り直しをした際に捨てなくても良かったり、
製造効率が上がります。

弊社も印刷容器で日産6000本程度が平均ですが、貼りにくいシールなどにしてしまうと
1500~1800本程度まで生産力が落ちます。
そうすると工場経費の分配率が変わるので高い見積もりになるのです。

ブレ幅の指定をする

シールを貼る従業員も、熟練度により生産数に個人差があります。
基準値誤差1㎜以内で指示を出すと、貼るのに非常に時間が掛かります。
多少ずれても良い商品の場合は、その旨を伝えておくと見積もりも少しお安めに出す事が可能です。

※シール貼りは大きく日産製造量が変動しますので、弊社に限らずOEM会社様と念入りにお打合せ下さいませ。

中身について 化粧品OEM価格決定のポイント

ご希望の商品イメージがあると思いますが、そのOEM会社の得意分野や
リスクも考えられると価格交渉がしやすくなります。

OEM担当 川瀬の見極めポイント!

既存処方ベース、または新規処方

結論からいうと既存処方ベースで少しアレンジをするタイプが商品化までのリードタイムが早くなります。
化粧品は通常3年の使用期限がありますが、3年間安定した新処方を作るのは非常に難しい事なのです。
開発にはコストも発生しますので、小ロットの場合は全くの新規処方は懸念されるメーカーも少なくはありません。

化粧品会社のリスクについて

化粧品会社は製造物責任がありますので、中身で不具合が起きた場合等は全回収や補償等のリスクがあります。
また、製造前には実際の容器等に充填テストを行いますが、100%不具合を防げるわけではありません。
その為「小ロットで短納期の新規処方」、「化粧品原料許可のない持ち込み原料」、「原料(エキスなど)の高配合」は
リスクが高いので高額なお見積もりになる場合がございます。

新規仕入れ原料の有無も大事なポイント

処方開発の際に、新規仕入れ原料の有無も大事なポイントになります。
極端な例になりますが、ご注文の個数を製造するにあたって、ある原料を100g程度しか使用しないのに対し、
入り目(仕入れ単位)20㎏程度の場合もございますし、
また開封後数か月で使用期限が切れる為、使い回せない原料もございます。 その場合、仕入れ原料の
残金額等を上乗せとなる場合もございますのでご注意ください。

※仕入れ原料が発生する場合は、OEM会社に相談してその入り目に合わせて残量が出ないロットを
注文されると上乗せ分がなくなり適正価格になります。

化粧品会社が得意なベースが一番!?

価格だけで言えば、その化粧品会社が得意なベース処方に保有しているエキスを添加するのが一番効率的です。
※しかしそれをすると他社との差別化も難しいので、上記をふまえて商品化に対するこだわりと
リスクをどのようなバランスで考えるかがポイントになります。

LOTについて 化粧品OEM価格決定のポイント

リスクを低くする為に小ロットで始めたいと思われるお気持ちは、弊社も自社ブランドを保有しているので良くわかります。
しかしそれでは価格面は難しくなってきます。

その理由を下記に記載します。

【理由 ①】各種費用は100本も10万本も同じ!

研究開発、経理、事務コストなどは想像しやすいと思いますが、このあたりのコストの他に営業経費も大きく掛かります。
基本的にOEMが決まるまで、打ち合わせは平均3~5回行います。

打ち合わせを進めていくと、具体的な価格が変わり、見積もりを再算出するのにも非常に時間が掛かります。
これを営業経費コストとして計算すると、500本以下のOEMは赤字が出る事もあります。

また、化粧品の場合は製造の度に5枚の製品検査書類を作成しなくてはなりません。
他にも「製販名の申請のため保健所に行く交通費」や、「製品と同様のキープサンプルを5年間保管する費用」など、
雑貨では発生しない余分な費用も掛かってきます。

【理由 ②】小ロットは現場でも大変!

各種試験や何度も打ち合わせを経てようやく受注に至ります。
しかし、そこからも問題が待ち受けています。ひとつはスケールアップについてです。
念入りに研究し、試作を繰り返し、サンプルでご希望通りの商品が出来上がっていたとしても、
工場の大きな釜で製造を行うと、稀に上手くいかない場合もあります。

現場技術者の経験や勘も必要で、初回では失敗して作り直す事も多いのです。

充填作業は、最初に見本品を作り、従業員に周知徹底してから始まります。

作業が終わると一度充填機などを全て分解して洗浄するのですが、始める時の機械類の設定と
最後の洗浄等で1時間以上要する為、小ロットでは日産数量が大幅に下がります。

単種なら日産6000本程度が、300本を繰り返すと1500本程度が限界です。
その為、工場経費の比率が上がり見積もりが高くなります。

OEM担当 川瀬の見極めポイント!

2年程度の在庫を仕入れて価格を落とす

初回の総仕入れコストを落とす為に小ロットで行うのもよいですが、 ビジネスとして本気で
販売を考えられるようでしたら2年程度の在庫を仕入れて価格を落とす事もご検討下さい。
弊社では現状日産数量が5000~6000本ですので、ベストプライスをご提案できます。

そこからは「自社の利益をいくら削るか?」という点が課題となりますので、
ある程度のロットをお考えの場合は、OEM会社に「大体どのくらいで次の段階の価格になるか」を聞くと
スムーズに進められると思います。

弊社の場合、ボトル系は5000本、チューブ製品は3万本、シートパックは3万枚、スティックリップは
3万本ぐらいがベストプライスを出しやすいLOTになります。

しかしやはりケースバイケースです。 ある一定のLOTを超えた瞬間に海外容器の仕入れが可能になり、
一気に価格が下がる場合や、原料も200㎏から1トンの使用量になれば3分の1の価格に下がる原料もあるので、
本当に細かい条件の組み合わせで見積もりが決まります。OEM会社と密に相談しながら進めて下さい。

資材について 化粧品OEM価格決定のポイント

ご自身で資材を手配されてご支給される場合や、弊社のように手配を全て任せられる場合など、
メーカーによって様々で、見積もり額が大きく変わる事もあります。

Q.希望のシュリンクフィルムサイズがあるかどうかを確認する

● 資材についてのご質問
A.

シュリンクフィルム仕上げをご希望される場合、OEM会社が所有しているシュリンクフィルムサイズにご希望の
容器サイズが対応していない場合があります。
その場合、新規シュリンクフィルムサイズの作成は、LOTが1万枚くらい~というシュリンク会社様が多く、
以外と仕上げ方法に困る場合があります。

※自身で手配された容器を選ばれ、 仕上げはシュリンクで見積もりを依頼された場合、
後々容器対応サイズのシュリンクが無く、
仕上げの段階で進行が行き詰まり、困らない為にも十分にご留意された方が良いかと存じます。

※弊社では20種程度の既存サイズを保有しております。

Q.封印シールをOEM会社が所持しているか、既存のサイズで大丈夫か確認する

● 資材についてのご質問
A.

シュリンクと同様ですが、封印シールで仕上げる場合も注意が必要です。
OEM会社は大体1種は持っている事が多いのですが、そのサイズやデザインが気に入らなければ、
こちらも1000枚~外注で作成する必要があります。

Q.シールのベース色は透明以外が安い?

● 資材についてのご質問
A.

充填室や製造室は常に清潔にしていますが、やはりホコリをゼロにすることは出来ません。
透明シールやシュリンクの場合、作業時にホコリ等が混入し、貼り直す事もよくあります。
その為透明シールをご指定の場合は若干お見積価格を高く設定させていただく場合もあります。

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資材はお客様が手配することもできます

OEM会社によっては、資材の手配を行わずに「完全支給でお願いします」というメーカーもあります。
また、手配を引き受けるメーカーでも、各資材の手配に得手不得手はどうしてもありますので、
ご自身で得意分野が何かおありな場合は(すでにシールや箱会社と付き合いがある等)
お客様ご自身がお手配された方が納得のいく価格に仕上がる可能性があります。

※ご注意いただきたいのは、作業時に必ずロスが発生するということです。
シールで5%~15%、箱で3%~10%、什器で3%~10%が平均的な数です。
充填作業時に傷がいく場合や、シールのインク飛びや傷等が入荷した時点で
数%混ざっている場合も多いのです。
ご支給される場合はこの分もご相談の上、多めにご納品下さい。

  • 一般小売流通などで必要とされるアテンションシール(POPシール)。
  • 容器に合わせてシュリンクフィルムもサイズが変わります。
  • あまり多くはありませんが封印シール仕上げで商品開発をされる場合もあります。

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